今回は、アゲハチョウの蛹の種類を紹介します。
アゲハチョウの幼虫がいよいよ成虫として巣立つために蛹になるときには、蛹になる絶好の場所を探し回るようです。
どの種類の蛹も自分で糸を張り巡らせてしっかり体を固定する
アゲハチョウの幼虫たちは、どの種類も、蛹になるために適当な場所を見つけたら、同じ場所をうろうろ行ったり来たりをしながら、少しずつ糸を張り巡らせて行きます。
その糸でしっかり蛹を固定するようです。
アゲハ・ナミアゲハの蛹
アゲハは、私たちにはなじみのあるアゲハチョウです。
大きな都市にでも進出してくる蝶です。
アゲハ・ナミアゲハは、鮮やかな緑の幼虫から、釣り下がるようにして前蛹になっていきます。
しばらくすると、枝と蛹の間に多量の帯糸が吐かれているのがわかります。
糸によってしっかり枝と蛹が固定されていきます。
クロアゲハの蛹
ふわりふわりしながら優雅に飛ぶクロアゲハの幼虫もベースの色が緑ですが、茶褐色の帯があるのが特徴です。
可愛らしい顔立ちですよね。
クロアゲハの蛹は、蛹になるための準備にはいると水っぽい便になるときもあるようです。
緑の蛹なら少し濃い目の緑の色をしています。
クロアゲハの蛹も自分で出した糸で枝としっかり固定されます。
固定される部分は、お尻と頭より少し下がった肩の部分です。
クロアゲハの蛹の期間は、ナミアゲハよりも長いのが特徴です。
キアゲハの蛹
少し薄い黄色がまじる成虫のアゲハチョウですが、幼虫の時期は、最初は白をベースに黒い色が見えるものの、しばらくすると緑がベースになって、黒や朱色が入る味のある色味のアゲハチョウです。
キアゲハの蛹は、幼虫のときとは違って、地味な薄い緑色をするものもいればさまざまなようです。
キアゲハの蛹も、しっかりと枝に固定されて羽化を待ちます。
アオスジアゲハの蛹
アオスジアゲハもアゲハと並んでよく知られている蝶です。
薄い青筋の帯が入っているのが特徴です。
蛹になって羽化が近くなってくると、緑色の蛹でも全体的に黒っぽくなり、その中にはうっすらと青筋の部分が見えてくるので、羽化が待ち遠しくなります。
まとめ
アゲハチョウの幼虫や芋虫の時期を終えて蛹になれば、通常ならば10日から14日前後ほどで羽化するようです。
羽化の目安は、蛹が薄い色から黒っぽい色に変化して翅がみえるようになります。