昆虫の中には越冬するものもいることを知っているかと思います。
多くの場合、成虫になってからか幼虫のままで隠れて越冬するイメージはありませんか?
アゲハチョウも越冬するのですが、それはどのような姿なのか知っていますか?
アゲハチョウはさなぎで冬を迎える?
卵から羽化して、その春から夏、秋にかけて幼虫となり、さなぎになって羽化して蝶になるという過ごし方をしているイメージを持っていませんか?
冬には卵のまま、もしくは蝶の姿なのかもしれないと思いませんか?
実は、アゲハチョウは卵や幼虫の姿で越冬するのではなく、さなぎの姿で越冬するのです。
その理由としては、やはり餌となる葉っぱや花の蜜を必要としない姿がさなぎであることと関係しているのかもしれませんね。
冬に幼虫でいたとしても、新鮮な葉っぱを手に入れることは出来ないでしょう。
また、花の蜜を十分に確保することも困難かと思います。
では、どうして夏にはすぐに羽化するアゲハチョウが冬には羽化せずにさなぎのままなのか知っていますか?
さなぎは冬を知っている?
アゲハチョウが羽化するのか冬を越すのかという判断は、日照時間に影響するようです。
昼が短いとアゲハチョウがさなぎになっている時に、体の中からホルモンが出るようです。
そのホルモンには、アゲハチョウに春になって日照時間が長くなるまでさなぎでいることを命令する役割があるのだそうです。
そのため、アゲハチョウが餌を確保できない時期にさなぎから羽化するということが無く、冬をさなぎのままで過ごしているという現象が起こるのです。
では、夏に羽化するのと来年の春に羽化するのとを見分けることができないのか疑問には思いませんか?
さなぎが何色なのか観察しましょう。
緑ではなく、茶色になっているさなぎは越冬する証拠です。
少し夏に比べると小さな体をしているのは、越冬するために栄養が使われているのかもしれませんね。
まとめ
もしも茶色のさなぎが羽化するようなことがあれば、危険かもしれません。
餌が少ない時期に成虫として過ごさなければならないので出来るだけ越冬できるように信じてあげたくなりますね。